嫌な光景が目の奥に焼き付いて消えない、
一体何が嫌だったかって、その時の自分の無力さが惨めで嫌だった
中学のとき、幼なじみの女の子が、なんか場の雰囲気でゲームで男とラップキスしてる、俺は嫌なのに止められなかった
高校のとき、ヤンキー連中が文化祭でバンドをやってキャーキャー言われていた、
見てすぐ涙が滲み出てきた、
悔しくて、無力で、すぐその場を去った、
皆ちょっと待てよ普段の素業は糞みたいなやつらやぞ、そいつにトイレで蹴られまくってたあいつが救われんやないか、なんやねんこれ
いまでもその時の光景はあたまに焼き付いていて、目の前に、思い出す度に大声で叫び出したくなる、
どうにもならない、
抗え、
打開策は一つ、
今の自分こそはその同じ場面で立ち向かえるようにあれ、
同じ場面が今起きて、今の俺は、止められるか、声を上げられるか、自問しろ、
今はまだできない、など通用しない、
今常にできる状態であれ、
惨めな記憶は一生消えない、墓場まで引きずっていくしかない、
でも、もし同じ場面が起きたとき、もし抗えたなら、
これからの記憶は救われるかもしれない
一時の保身は、ときに引き換えに一生の心の傷を請け負う、常に自身の信念に寄り添える抗う勇気と力を、